【悪用禁止】日常生活で使える心理学

▼第一印象で全ては決まる 『ハロー効果』

ある対象を評価をする時に顕著な特徴に引きずられて
他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。

例として、ある人が難関大学卒であったり、スポーツに優れていたり、
字が上手だったりする場合、その人が学力や体力や字の上手さにおいてだけでなく、
人格的にも優れていると思い込んでしまうケースが挙げられる。

良いイメージの有名人やタレントを通じたCMや広告の場合
その商品やサービスを使用していなくても、良いイメージを視聴者に与える。
一方、CMに起用されたタレントが不祥事を起こしたりすると、
商品自体に何の不満も覚えていなかったにもかかわらず購入意欲が削がれたりする。

▼持続は力なり 『単純接触効果』

単純接触効果は、繰り返し接すると好意度や印象が高まるという効果。
何度も見たり、聞いたりすると、次第によい感情が起こるようになってくる。
たとえば、よく会う人や、何度も聞いている音楽は、好きになっていく。
図形や、漢字、衣服、味やにおいなど、いろいろなものに対して起こる。

▼多勢意見が有利 『アッシュの同調実験』

 

あきらかに答えが分かる問題を出す。
7人の回答者がいて、そのうちの6人が全員一致で正解とは違う答を述べた後
最後に答える人は、他の6人(実はサクラ)と同じ答を選びやすくなってしまう。

▼真似しとけばOK 『ミラーリング

好感を寄せている相手の仕草や動作を無意識のうちに真似てしまう事。
また、自分と同様の仕草や動作を行う相手に対して好感を抱く事。

▼占い師が使うテクニックのひとつ 『バーナム効果

出典labaq.com

 

実際には誰にでも当てはまるようなどうとでも取れる事を
自分だけに適用される極めて正確な内容だと思い込んでしまう心理学的な現象の事。
占い師や詐欺師たちに騙しのテクニックとして利用される。

例:A型だから綺麗好き(A型以外にも綺麗好きなO型もいる)
  何か最近悩み事があるでしょう?(誰にでも何かしらの悩みはある)

▼気付いた時にはもう遅い 『ロー・ボール・テクニック』

 

相手が認めやすい提案をして、それに承諾したら次々とオプションを要求していく方法。

欲しいと思っていた商品が格安で売られている。
こりゃ、ラッキー!と思って「買います」と言ったとたんに
「1年保証はありません」
「実はこのサービスに加入しないとやすくなりません」
と次々にオプションが提案され、そうした方がいいよなーと思って受け入れてしまう。
結果的にはとんでもない金額になってしまう。

ロー・ボールとは、受け取りやすい球をまず捕らせてしまえば
次の要求も受け入れざるを得ないという意味。

▼左右対称の美 『シンメトリー効果』

歪みやズレを感じさせない左右対称の物・人に対し
「美しさ」や「安定感」、「誠実さ」や「本物感」などを感じ取る効果の事。
意識的に対称性を作り出す事で、全般的な好感を印象付ける。

▼交渉術の基本1 『ドアインザフェイス(過大要求法)』

まずは受け入れられそうにもない大きな要求を行う(真剣な顔で)
断わられる事は織り込み済みで本命の要求を持ち出す。
何度も断る事による罪悪感(本来は感じなくてもいいはずの感情)を利用する。

「ダメで元々」精神で大きな要求を行い、断られたところで
本命の要求や少し小さくした要求を繰り出すといったもの。
了承も得ていないのに顔をドアの中に突っ込み、いきなり要求を突きつけるといった手法。

「二人で飲みに行きません?」×

「二人でご飯食べに行きませんか?」
「ご飯は…ちょっと」
「あっ、じゃあお茶(もしくは飲み)くらいなら!行きましょうよ!」○

▼交渉術の基本2 『フットインザドア(多段階要求法)』

人は自身の行動、発言、態度、信念などに対して
一貫したものとしたいという心理が働く。この心理を「一貫性の原理」と呼ぶ。

フット・イン・ザ・ドア・テクニック」と呼ばれる手法は
「一貫性の原理」を利用している例である。

これは、顧客に対して小さな(一般的には顧客に取って損失のない)要求を行い、
それが受け入れられてから大きな要求を行うと手法である。

訪問販売員が開いたドアの間に足を入れ、話だけでも聞いてほしいという
小さな要求を足がかりに販売成功に持っていくという話に由来する。

▼あなただけは特別よ 『ハード・トゥー・ゲット』

「私にとって、あなたは特別な存在だ」とか「あたなにだけは使ってほしい」と、相手の自己重要感を刺激し、好意や信頼を獲得する説得方法。

人は、「あなただけは特別」という特別扱いに弱い。特別扱いされると相手と特別な関係があるように錯覚して、相手に好意や信頼を寄せてしまう。

▼多数派有利 『バンドワゴン効果

サクラを使ってその場の雰囲気を意識的に作り、そのムードや勢いに乗って
こちらの目的に持ち込む方法。

大多数の人が「良い」、「賛成」と評価しているものは
自分にとっても良いものだろう、という思い込みを利用したテクニック。

バンドワゴンというのは、大きな祭りのパレードに登場する楽団車のこと。
このクルマが来て、演奏がはじまると、それまで冷静だった人の気持ちもウキウキしてくる。この気持ちの変化を誘発するところから、バンドワゴン効果と言われるようになった。

国会議員も使ってる会議を操るテクニック 『スティンザー効果』

 

スティンザーという研究者が見つけた会議などの集団行動でみられる現象。

①正面に座った人物は、こちらに対し何らかの攻撃をしてくる可能性が高い。
対策:正面に座った人物の意見に「同調」を使用して味方につけるなどの対策をする。

②ある発言がされると、その次の発言は反対意見である可能性が高い。
最初の発言→その反対意見→反対意見に対しての反対意見・・・と意見が交互にひっくり返されていきやすい。
対策:自分の発言の次に続いて、味方に賛成意見を発言してもらう。

③議長のリーダーシップが弱い場合は、参加者は正面の相手と私語をする傾向にある。
リーダーシップが強い場合は隣の相手と話す傾向にある。
利用:議長の力の強さを測ることが可能なので、力が弱い場合はアクティブに会議の流れを操作していく。

▼イエスを10回言って下さい 『イエス誘導法』

 

相手がイエスと言ってしまう質問を繰り返すことで、同意させてしまう方法。

エスと言わざるを得ない質問を繰り返されていると
自然とイエスと言いたい気分になってくる。
そして、肝心な提案をされた時も、ついイエスと言ってしまう。

特に初対面の時はイエスと言わされ続けていると
「この人とはものすごく話が合うな」と思わされてしまう。

▼昨日1時間しか寝てねーわ 『セルフ・ハンディキャッピング

自らにハンディキャップを課し、たとえ失敗した時でも言い訳ができるようにしておく行為。
失敗した時にはその言い訳によって自分の評価の低下をより小さくすることができ、成功したときにはハンディキャップを乗り越えた自分への評価の上昇を期待することができる。
例:試験前に「全然勉強してないわー」などと周囲に猛アピール

▼無意識での洗脳 『サブリミナル効果

 

人間が明確に認知・意識する事ができない領域に対し
それと認知し辛い音声や文字、映像による働きかけを行う事によって
何かしらの欲求が喚起される効果の事。

宣伝・広告・マーケティングを仕事とするアメリカ人男性が
ある映画館で行った行為によって、顕著な効果が確認できたことから有名になった。
「DRINK COCACOLA」(コカコーラを飲め)「EAT POPCORN」(ポップコーンを食べろ)というメッセージを、5秒毎に一コマ挿入した結果、コーラとポップコーンの売り上げが飛躍的に増大したとの報告もある。

▼有名な恋愛テクニック 『吊り橋理論』

つり橋のように、ジェットコースターやお化け屋敷など危険を共に体験すると
連帯感や恋愛感情が生まれやすいという効果。

▼あなたはなぜロミオなの? 『ロミオとジュリエット効果』

特定の目的を持っている場合、障害があった方が逆にその障害を乗り越えて目的を達成しようとする気持ちが高まる心理現象の事。
例えば、恋人の親がその恋愛に反対し、2人の仲を引き裂こうとすると、逆にその恋人同士の感情が強まってしまう場合にいう。
又、恋愛の場合に限らず、マーケッティングの分野においても、なかなか手に入りにくい物(レアアイテム)の方が購買意欲を誘う現象が見られる。

▼言い方ひとつ 『ネガティブフレームとポジティブフレームの利用』

 

人は、ポジティブ・フレームではリスク回避型になり
ネガティブ・フレームではリスク志向型になる。

【ポジティブ・フレーム】
100% の確率で 1000 円貰えるくじと
10% の確率で 1 万円 貰えるくじでは、前者を選択する人が多い。

【ネガティブ・フレーム】
100% の確率で 1000 円失うくじと
10% の確率で 1 万円 失うくじでは、後者を選択する人が多い。

上と下はどちらも期待値は同じことを言っているのだが
言い方ひとつで人の選択が変わることは実験的に証明されている。

▼限定品残り1つ! 『希少性の原理』

入手可能だったものが入手困難になると
その対象をより高く評価し、以前にも増して欲するようになる事。

広告やチラシ等で「生産終了のため50個限定」と数量を限定したり
「3日間限りの特別価格」と期間を限定したりするのは
意図的に希少性の原理を働かせることで商品価値を高めるため。

売り切れや予約1年待ち等、手に入らなくなるほど欲する人がさらに集まる。

▼他人任せ 『リンゲルマン効果』

大人数で綱を引く場合、1人の時を100%とした場合、2人では引93%
3人では85%、8人ではわずか49%しか力を出さない。

集団が大きくなればなるほど、「他の誰かが」と思うことによって
無意識に一人の出す力は弱くなる。

▼やれば出来る子 『ピグマリオン効果

 

教師が生徒の潜在的な能力を評価して、期待を大きくすればするほど
学習成績が向上しやすくなるという効果。
別名「教師期待効果」、「ローゼンタール効果」などとも呼ばれている。

信頼や期待を寄せられることで、勉強に対する意欲が普段よりも引き上げられて
自分ならできるという自己効力感も高まっていると考えることができる。

▼海賊王に俺はなる!! 『宣言効果』

ある目標を達成するのに、あらかじめ目標を周囲に宣言してしまうと達成率が上がるという心理的現象。
自分の夢や目標を周囲の人に宣言してしまうと後に引けなくなり、達成しないといられなくなる。また、何度も何度も人に話すことで、その夢や目標が現実のように自分自身の潜在意識にしみこんでその夢や目標を達成しやすくなるという効果もある。

▼NYの治安を回復させた心理効果 『割れ窓理論

建物の窓ガラスが割れたまま放置されていると、管理人がいないと思われ、凶悪な犯罪が増えるという理論。
例としては1台の自転車を放置したことで、さらなる放置自転車が増える。1個のゴミのポイ捨てが多くの不法投棄を招く等、そのままにしておくと「なにをやってもいいんだな」という無秩序の雰囲気が生まれ、犯罪が起こりやすくなる。
米国ニューヨーク市ではジュリアーニ市長がこの理論を応用し、地下鉄の落書きなどを徹底的に取り締まった結果、殺人・強盗などの犯罪が大幅に減少し、治安回復に劇的な成果をあげたとされる。

思い込みの凄さ『プラシーボ効果

本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒すること。思い込みの力が状態を変化させることなどを意味する。
医者が薬理効果のないただの乳糖や澱粉を「○○によく効く薬」だと言って患者に飲ませると、実際に症状が和らいだり治ったりする。
実験によると、被験者のおよそ3分の1に効果が現われるといわれている。

▼倍返しだ!! 『返報性の原理』

人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをせずには居られない心理状態になる。
至近な例では、試食がある。客は店員から直接食品を手渡されることによって、その味いかんにかかわらず商品を買わなければいけないという気持ちになることが多い。

▼たまにしか当たらないから快感! 『部分強化』

「ある行動に毎回ご褒美を与えるよりも、たまに与えた方が何度もその行動を続けるようになる」という心理法則。

鳩の籠にスイッチを用意し、スイッチを押すと扉が開く仕掛けをした。
Aのグループの鳩にはスイッチを押すと必ず餌が出てくるようにし、Bのグループの鳩には、スイッチを押すとたまに餌が出るよう設定した。
すると、Aの鳩はお腹が空くとスイッチを押し餌を食べるが、 Bの鳩は一日中スイッチを押し続けるようになった。これは、たまにしか起こらない当りの快感をもう一度得たいと思う欲求のせいである。

▼決め付けてませんか? 『論理誤差』

事実をしっかりと確認・分析せずに、推論を先行させ他人を評価してしまうこと。
たとえば、「金持ちのボンボンだから、甘やかされて育てられている」等、自己流の理屈で対象者の人格を決めつけ、評価してしまうこと。
ゴルフのうんちくを語る人が、必ずしもゴルフが上手いとも限らない。

▼あくまで噂 『噂話を強力に誰かに信用させる方法』

 

B「A部長ってさ、幼稚だよねー」
C「そうそう!すぐ子どもみたいな事言うしさ」 をAには聞こえているが
Aは、BとCには聞こえているのに気付かれていないと思う状況で、Aに対して実行する。

人を有頂天にさせるのも、精神的に疲弊させるのもある程度自由。
恋愛、敵対関係の構築にはかなりの効力を発揮する。